1. |
井戸育ち
04:26
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凱旋門の下でも鬼ごっこは可らしい
「そんなのもうバカらしい」って考えもバカらしい
夢見るカエルは思いきり跳ねた
すぐさま落ちた
東京育ちのあの子は 公共施設を飛び出し
放蕩の旅を始めて とうとう数年たった
とどいた絵葉書には 高揚をさそう景色が
もうどうしようもなくなって 泥水を飲んだ
このままこの場所で死ぬまで今のままで生きてたい
何言ってんの、バカらしい
夢見るカエルは 壁に貼りついた
もう一歩 もう一歩
夢を叶えたカエルの その目に入った
水平な 広大な 無限の壁
もう一歩 もう一歩
東京育ちのあの子は 公共施設を飛び出し
放蕩の旅を始めて とうとう数年たった
とどいた絵葉書には 高揚をさそう景色が
もうどうしようもなくなった 駆け出すしかないや
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2. |
ナッツ
03:50
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一斉に全部を捨てたくせに
終わらないな
うだるような暑さの日のこと
どうやってあの子を落とそう
麦わら帽子を外してすぐさま逃げよう
「ところであなたは
どちらからいらしたの」と
声がかかるまでここで待とうとしたの
真摯に受け止めてよ
あっという間に終わってしまうから
イライラはライトにやり過ごさなければ
枚挙にいとまがないのさ
静かな浜辺に僕らはいるだけで
幸せなのさ
あの子と2人で砂を走る夢を見た
ところで僕らは
いずれどこまで行くのかい
砂浜はいまだ終わらず
お日様はいまだ沈まず
声がかかるのを待たず行こうとしたの
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3. |
楽しい夜ふかし
04:45
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またもや夜ふかしに失敗して
今日も 嫌いなところを
洗いざらい嫌い直す作業を終えて
今さら朝っぱらから鳥が鳴くのが聞くに耐えられない
帰りの公園で見かけたラジオ体操
「新しい朝が来た」
新しいのは時間だけなのに
また駅に来た
電車の群れ 見送って
まだ駅にいたい
誰か背中を押しておくれよ
あれから僕も努力を重ねて
いよいよ 好きなところを
1個1個抱きしめても 一向にこう
参考になる気配さえ漂わない
帰りの横断歩道 点滅する青信号
慌てて渡らずとも
まだ車ひとつ来ていないのに
歩道橋にいた
車の群れ 見下ろして
また駅に来た
電車の群れ 見送って
まだ駅にいた
乗らなければならないのに
地下鉄が来た
誰か背中を押しておくれよ
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4. |
me to me
05:40
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ああ 曇りガラスの終電の
悪臭ただよう奴の後ろで
スマートフォン片手に祭り上げ
あいつは知らぬ間に罪を背負ってる
僕も背負い歩いてるのかい と
いつも目を血走らせているのさ
ああ 告白はあなたの友へ
それか140字にまとめて
もう言えばいいのに
会えばいいのに
目をさらに広げ皿にして
目をさらに開き皿にして
目と皿と目
息止め透明になっては溶け込んで
互い にらみ合った目と目
こんなところに書いても
収まらないのに なぜだろう
やめられない
会えばいいのに
目と皿と目
ギュッと手と手 取り合っては時計も忘れ
互い 見つめ合った目と目
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MONO NO AWARE Tokyo, Japan
MONO NO AWARE
2013年結成。
2015年1月から徐々に現スタイルに。
バンド名のごとく曲ごとにその曲調は大きく流動しつつも、
一筋縄ではいかないメロディラインと、
言葉遊びと独特のリズムに溢れる歌詞で、
どの曲も喜怒哀楽では測りきれない感情を抱かせる。
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